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  • 津曲茂久(獣医学博士)

雌のX染色体の1本は不活化される

最終更新: 2月14日

 雌には性染色体であるX染色体が2本存在し、どちらか1本は不活化されるというライヤン仮説があります。雄では1本しかないX染色体で生存に必要な遺伝子を発現させていますが、雌では2本のX染色体から過剰な量の遺伝子の発現を避けるために片方のX染色体を不活性化しています。どちらのX染色体が不活性化されるかはマウスや人では無作為に決まるとされています。これに対して有袋類においては父親由来のX染色体が選択的に不活性化されるそうです。


 ライヤン仮説は、①雌猫はX染色体にバー小体(委縮した染色体)を有するが雄猫には見られない、②ラット、人などにおいては胚発生時に各細胞で不活化されるX染色体が決定され、それ以降の細胞分裂において引き継がれることにより、対立遺伝子がヘテロの場合には細胞によってX染色体の発現する遺伝子が異なる現象が現れます。一例として、猫の白遺伝子は常染色体にありますが、黒や茶の対立遺伝子はX染色体に1つあることから2つのX染色体を有する雌ではまだら模様の三毛猫になりますが、X染色体の1本しかない雄は白黒もしくは白茶しか生まれません。

 しかしながら、極めてまれですが精子や卵子の減数分裂過程において2つの性染色体分離に失敗すると、卵子はXX、精子はXYとなりますので、精子のYまたは卵子のXと受精するとXXYになります。もし、2つのXXに偶然黒と茶の遺伝子があると雄の三毛猫になる可能性があります。


 雄の三毛猫は極めて珍しいことから珍重されますが、これは別名クラインフェルター症候群と呼ばれ、全て不妊症になります。


#三毛猫 

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