検索
  • 津曲茂久(獣医学博士)

交雑しないと維持しにくい品種がある①

最終更新: 2月14日


 スコティッシュフォールドは耳折れ、丸い顔や丸い目が特徴なことから、日本人に最も人気の高い猫になりつつあります。スコティッシュフォールドの耳折れは骨軟骨形成不全症というれっきとした不完全優性遺伝病です。優性遺伝病は常染色体2本のうち1本に変異があるだけでも発症し、2本とも変異があるとさらに重篤化する傾向があります。骨軟骨形成不全症では軟骨が化骨して硬くならず、生後3,4週間で折れ耳になるだけでなく、手足の指関節周囲に余分な骨の瘤が形成され、生涯疼痛を余儀なくされる可能性があります。


 スコティッシュフォールドは運動性に乏しく、ジャンプ力が弱い個体が多いとされていますが、手足指関節の疼痛の影響なのかも知れません。スコティッシュフォールドの耳折れ同士を掛け合わせると変異ホモとなり重篤な疾患を発症させる可能性があることから交配は禁止されています。 


 従って、ブリーダーはブリティッシュショートヘアやアメリカンショートヘアなど他の品種とかけ合わせすることが多いようで、重篤疾患を防ぐために雑種にしないと折れ耳を維持できないということもあり、イギリスでは品種として認められておりません。スコティッシュフォールドの耳折れは優性形質ですが、実際の耳折れは3割程度とされ、残りは立ち耳も多く生まれます(立ち耳の販売価格は安い?)。実際の骨軟骨形成不全症の遺伝子検査の結果ではノーマルとヘテロが半分位ずつですので、ホモの割合が意外と少ないことは救われる思いがします。X線検査やCT検査ではヘテロの場合に手指関節に骨瘤は余り形成されませんが、ホモの場合は大きな骨瘤を発症することが報告されています。


#スコティッシュフォールド #ブリティッシュショートヘア #アメリカンショートヘア

5回の閲覧
TkanLab企業ロゴ.png
LINKS
  • Facebook
  • Twitter
ABOUT

お問い合わせ

​TkanLab

利用規約

プライバシーポリシー

特定商取引に基づく表記

​免責事項

© 2020  TkanLab,INC. All Rights Reserved.​